2016年08月18日
7月の園芸活動③
7月27日、曇り空のもと4階デッキにて患者さまと草取りと庭園の手入れを行いました!
庭園の手入れは、院内にあった木の廃材で、枕木のアプローチをイメージした小径作りを行いました。
今回は、園芸活動の希望があるAさま、小径作りの木工作業にて残存機能の活用や気分転換が予想されるBさま、園芸活動により日中の活動性の向上が予想されるCさま、環境を変えることで心身機能の賦活が予想されるDさまにお声掛けいたしました。
Aさまは活動時間中は終始草取りに夢中になられ、スタッフが安全面に注意しながら声をかけたり、姿勢を調整するお手伝いをいたしました。
Bさまは廃材を台車で運んだり、刺さっている釘を職員と抜いたりされる中で、自ら職員に「次は?」「これはどうする?」など意欲的な言動が聞かれました。
Cさまは病棟では何もしないでいることが多い印象ですが、園芸活動の時は「昔よくやったよ」「とった草はどこにおくの?」「これ(入れ物)じゃすぐ一杯になっちゃうよ」など発言が多く聞かれ、進んで黙々と活動に取り組んでいらっしゃいました。普段は何をしたら良いのかわからず、何もしないでいる印象が強いのではないかと考えます。Cさまの場合、昔とった杵柄を用いた活動が自発性の向上となり、心身機能の向上につながったのではないかと考えます。
Dさまは普段お一人でテーブルなどをじーっと見て過ごすことが多いのですが、今回4階への移動の際に自らエレベーターに乗り込んでこられました。環境が変わることでの言動の変化から心身機能の賦活が望めないかと考え、ご参加いただきました。
自ら外に出られて園芸活動の様子をじっとみたり、近くに行ったりはされるのですが、草取りなどの具体的な活動はされませんでした。そのうち、お一人で庭園の端へ行き体育座りをして4階からの景色を眺める過ごし方をされました。
そのご様子をみて、人の多いところや安全のためにと思って沢山お声かけしておりましたが、きっとそれとは違う環境をご本人は求めていたように感じました。そのため、しばらくは遠目から安全に注意して見守るようにいたしました。
この写真は全体の雰囲気です。この写真を撮っている後ろにDさまがいらっしゃいました。
梅雨が明けてからは猛暑日が続き、園芸活動を行うことがなかなか難しくなってまいりました。無理はせず、また少し涼しくなった時に再開したいと思います!
それまでは他の活動を用いて患者さまにとって楽しい、気分転換となる、持っている能力が発揮される場を提供していきたいと考えます。
作業療法士