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スタッフブログ

風船バレー

2016年07月31日

7月の活動 風船バレー

当院では、6月より作業療法の実習生が4名実習に来ています。
作業療法の実習には主に見学実習、評価実習、臨床実習といった3種類の実習形態があります。今回来ていた学生は皆さん、臨床実習といい最終段階の実習でデイケア、病棟で8週間頑張っています。

そんな実習中、学生が患者さまより4階に置いてあった赤い大きな風船で打ち合いたい、AとBに分かれて、という希望をきいてきてくれました。そこで、実習の勉強も兼ねて風船バレーのレクリエーションを企画してもらいました。

6名の患者さま、2名ずつの作業療法士と作業療法学生の計10名で、準備体操、風船の打ち合い、2グループに分かれての試合を行いました。

風船

こちらは開会のあいさつの時の様子です。

今回、普段他者とのコミュニケーションが少ない患者さまにもお声掛けいたしまして、風船を目で追う様子や職員が発する「バーン!」「よいしょ!」などの言葉を真似て繰り返し言ったり、近くに来た風船をヘディングしたりして楽しまれている様子が伺えました。

風船2

言語的コミュニケーションを用いて他者との交流を持つことが難しい方も、風船のやり取りを通した非言語的コミュニケーションにより交流を図ることが可能になると考えます。
非言語的コミュニケーションとは「言葉以外の手段によるメッセージ。身体動作(身振り、姿勢、表情、凝視など)、空間行動(対人距離、なわばり、個人空間、座席行動)、身体接触」とされています。

風船バレーでは、自己の意思とは関係なく風船が自分のところに飛んでくるため、防御反応や反射などによって手を動かして打ち返す、という動作が見られ、打ち返した風船はだれかしらの所に飛んでいくため、自然と風船を通したやり取りが生まれます。そういったやり取りの中で他者を認識し、非言語的コミュニケーションを図ることが可能になると考えます。

風船3

私達作業療法士は、そうしたコミュニケーションが可能となる空間をつくるために、生活空間である病棟から活動に意識が向きやすい環境の4階へ移動するお手伝いを行ったり、患者さま同士だけでは難しい交流のさりげない架け橋となるよう支援させていただいております。また、楽しい雰囲気である方が表情の変化や言動の増加が見込まれ、精神機能の賦活の一助になると考え、そうした雰囲気づくりにも配慮した関わりを行っております。

 大きな風船でのバレーは、患者さまが楽しまれて夢中になって身体を動かされたり、笑顔が多く見られたため今後も継続して行っていきたいと思っております。

作業療法士


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