2016年06月25日
5月30日、2か月ぶりの調理クラブを行いました!
新緑、新茶の季節ということで抹茶をメインにした和菓子を作りました。 こちらが完成したおやつです!あんみつには甘夏、キウイ、イチゴも使い色鮮やかに仕上がりました(^^)
病院生活の中でなかなか行うことの少ない調理動作ですが、認知症を持つ人にとって手続き記憶として覚えていることが多い動作であり、調理動作を通して出来ることがあること、覚えていることがあることを認識することで自己肯定感がうまれ、自発的な言動が増える一因になり得ます。
また、場所が変わることや調理動作に集中することで気分転換になったりもします。
今回、印象的なエピソードとして、以前飲食店に勤めていた患者さまの参加前後の変化を挙げます。
その患者さまはここのところ周りの方々の反応が気になり表情が硬く、時には暴言も聞かれていました。
今回も気分が乗らず参加をお断りするかもしれないと思いましたが、午前中からお話をして何を作るか、何時から始めるかなどを丁寧にお伝えすると「お願いします」と自ら参加を決めてくださいました。
他の患者さまも一緒に参加され「お父さん」と勘違いされたり、何度か同じことを聞かれたりしていましたが、「ここが4階だよ」「これからみんなで作るんだよ」など優しい言い方で教えてくださっていました。
作り終わると表情の硬さがとれ、他病棟の患者さまと談笑されていました。普段とは違う場所へ数名の方のみで行ったこと、元々得意であった調理活動を行ったこと、話の合う方がいらっしゃったことから気分転換となったのだと考えます。
饅頭、あんみつに使うあんこを作っています。
抹茶饅頭作りのため、お茶の葉をすり鉢ですっているところです。
5月らしい色合いの和菓子が出来上がり、患者さまからも「さっぱりしてるね」「美味しい」という声がきかれ、笑顔も多く見られました。
6月もその時期らしい内容での調理クラブを行いたいと思います。
作業療法士